このサイトを開いた皆様へのご注意
― 武者小路公秀 ―
このウェッブサイトは、武者小路公秀についての情報が欲しい皆様のウェッブサイトです。
私、武者小路公秀は、自分についての情報を提供する立場の人間で、自分が実験台になる積もりになっているので、それほど自己顕示欲がある訳ではありません。(つまり少しはあると言う事です。)武者小路研究会(いわゆる『武者研』)の皆様がこのサイトを開いて下さるということで、情報提供をすることにしました。(このサイトを開いて下さった方々に感謝します。)
ところで、私としてこのサイトを立ち上げる気になった、そのひとつのきっかけになったのは、ウィキペディアに私について大変迷惑な解説が出ていた事実があります。やはり誤解を避けるのに、自分で自分のことをはっきり世間に説明する「責任」があるという気になったからです。ウィキペディアは私が書いたことの半面だけを引用していて、その限りでは私の発言を「正確」に伝えていますが、それでは私の真の姿は全然伝えていないというのが本人の見解です。
私はひとつの変な信念の持ち主で、物事には必ず二つ(以上)の側面があると思っているのです。私の書く文章では、必ずその両側面について並べて書くため、その一方の側面だけを拾って紹介されると、当然私の片面だけが私だと断定する結果に繋がります。物事には両面(あるいはそれ以上の側面)の対称関係(と非対称関係)を大切にする私の研究と実践における基本的な態度が一向に解ってもらえないので、その様に一面だけで私を紹介されると、本人にとっては大変(欲求)不満が残るのです。
そんな気持ちで、このサイトを開いた方には、中国文学の伝統にある「対句」、つまり「山が高い」というときには、必ず「海は深い」と言う風に全ての物事について考え、物事を対(ペア)にして両面を浮き彫りにする様な感覚で、このサイトでお読みになった資料には必ずそのウラに反対の事象が意味されている事を理解して頂きたいと思います。私はレッテル張りをする学者としての仕事も、なるべく一面的にならない様に、特にラベルのウラを見る、あるいはウラ・ラベルも貼るので、このサイトを開いた皆様にも、私にレッテルを貼ったら、必ずその背後には反対の側面もある点を理解して頂きたいと思います。
それと共に運動家としての私は、常識がゆえ、世間に置き忘れられている人々や物事をなるべく浮き彫りにする事で、一方的になり勝ちな「世間」に反対せんとする「つむじ曲がり」な所がある面も正直に認めます。それは、歴史と言うものが必ず今無視されている人々や現実によって前進するとの変な信念があるからだ、との点も申し添えておきます。そんなご注意を頂けば大変幸いです。(と言う事は、そうして頂けなければ大変不満だと言う事です。)よろしくお願いします!(お願いしても始まらないとは思いますが、、、)
武者小路公秀プロフィール
1929年ベルギーのブリュッセル生まれ。国際政治学者。学習院大学政経学部卒業。パリ大学、プリンストン大学留学。学習院大学、上智大学、国連大学(副学長)、明治学院大学、フェリス女学院大学教授、中部大学高等学術研究所所長を経て、現在、大阪経済法科大学アジア太平洋研究センター(CAPP)所長(2003-2012:2013より特任教授)。カトリック教徒として、1969-76"ヴァチカン正義と平和評議会"評議員、1970-72"キリスト教諸教会合同社会開発・平和機構(SODEPAX)"平和問題コンサルタントに従事。また、反差別国際運動(IMADR)副理事長、反差別国際運動日本委員会(IMADR-JC)理事長、ヒューライツ大阪会長などにも参加、ピース大阪会長など社会的活動においても数多くの要職につき、日本国内外で人権擁護活動に熱心に取り組む。その功績により、2002年3月、第6回松本治一郎賞を受賞。著書に、「国際社会科学講義:文明間対話の作法」(国際書院:2015)『転換期の国際政治』(岩波書店:1996)、『人間安全保障論序説』(国際書院:2003)、『人の世の冷たさ、そして熱と光』(解放出版社:2003)など多数。
履歴
武者小路公秀
昭和4年10月21日、ブリュッセル生まれ。
昭和28年3月 学習院大学政経学部政治学科卒業
昭和28年4月 同学科副手
昭和31年3月 同学科助手
昭和35年4月 学習院大学法学部専任講師
昭和38年4月 同助教授
昭和42年4月 同教授
昭和43年4月 上智大学外国語学部教授
昭和51年4月 国際連合大学副学長
昭和64年4月 明治学院大学国際学部教授
平成10年4月 フェリス女学院大学国際交流学部教授
平成13年4月 中部大学国際関係学部教授
平成16年4月 大阪経済法科大学特認教授、アジア太平洋研究センター所長
平成25年4月~;大阪経済法科大学特認教授
業績 (近刊)
「国際社会科学講義」国際書院、2014年
「アジア太平洋の和解と共存」(監修)国際書院、2006年、(294ページ)
「非覇権的サイバー空間の構築:東アジア「共生」の条件として」、
佐々木寛編、「東アジア<共生>の条件」世織書房、 2006年(371-396ページ)。
"Human Trafficking, Human Insecurity, and Exploitative Migration",
Nimalka Fernando, Setsuko Arai, Malaya Ileto eds.,
Human Trafficking and Racism, IMADR,2006, (pp. 6-27)
"Peace Studiess and Peace Politics- Multicultural common security
in North-South conflict situations", Charles Webel, Johan Galtung eds.,
Handbook of Peace and Conflict Studies,Routledge, 2007, (pp. 86-93)
「ネオリペラリズムとウェストファリア国家の変質」,アソシエ, No. 15 (2005)
"Human Inseecurity in the Global City Networked The Research Strategy
of the Open Research Centre", Journal of Human Security in the Networks of Global Cities, No.l (2005), pp. 16-29.
「学問としての国際政治学をめぐって」,「文明」, (21巻,13号) 1-22ページ。
"The Phenomenon of Xenophobia: in Relation to Racism amd Rcial Discrimination", UNESCO ed. Struggle against Discrimination (Studies on Human Rights 2004), 2004, UNESCO, pp. 19-41.
「人間安全保障論序説:グローバル・ファシズムに抗して」国際書院、2004
"Social Reproduction of Exclusion: Exploitative Migration and Human Insecurity",
Isabella Bakker & Stephen Gill, Power, Production and Social Reproduction, McMillan, 2003.
東北アジアにおける平和構築の条件:ポスト冷戦、グローバル反テロ戦争のあとで」、序章、
武者小路公秀編、「東北アジアヘの提言:戦争の危機から平和構築へ」平凡社、2003、15-42ページ
"The World Conference Against Racism-" A Great Failure or a Great Success",
Bernard Founou-Tchuigoua, Sams Dine, Amay A. Dieng eds., Critical Social
Thought for the XXIst Century-' Essays in Honour of Samir Amin, L'Harmattan, 2003., pp. 289-302.
"Peace Studiess and Peace Politics: Multicultural common securityin North-South conflict situations",
Charles Webel, Johan Galtung eds., Handbook of Peace and Conflict Studies,
Routledge, 2007, (pp. 86-93)
"Hi-hakeirteki Ciber kukan no kouchiku "・ Higashi-Asia kyousei no Joukenn toshite" (The construction of a non-hegemonic ciber-space: as a precondition for co-existence in East Asia), Kan Sasaki ed., Higashi Ajia 'kyousei' no Jouken (The Preconditions of Co-existence in East Asia), Seori Shobo, 2006, pp. 371-396).
"Human Trafficking, Human Insecurity, and Exploitative Migration", Nimalka Fernando, Setsuko Arai, Malaya Ileto eds., Human Trafficking and Racism, IMADR,2006, (pp. 6-27)
"Neoliberalism to Westphalia Kokka no Henshitsu (Neoliberalism and the Transformation of the Westphalia States)", Asocie, No. 15 (2005)
"Human Inseecurity in the Global City Networkd: The Research Strategy of the Open Research Centre", Journal of Human Security in the Networks of Global Cities, No.l (2005), pp. 16-29.
"Gakumon to shiteno Kokusai-Seijigaku wo megutte(About International Relations as a Science), Bunmei 21, No. 13, (1-22)
The Phenomenon of Xenophobia: in Relation to Racism amd Rcial Discrimination" UNESCO ed. Struggle against Discrimination (Studies on Human Bights 2004), 2004, UNESCO, pp. 19-41.
Nigen Anzenhoshou-Ron Josetsu- GlobalFascizm nikoushite
(Introduction to Human Security Sudies'- In face of Global Faschism) Kokusai Shoin, 2004.
"Social Reproduction of Exclusion: Exploitative Migration and Human Insecurity",
Isabella Bakker & Stephen Gill,Power, Production and Social Reproduction, McMillan, 2003.
"Tohoku-Ajia ni okeru Heiwa-Kouchiku no Jouken-'
Post-Reisen, Global Hen-tero Sensou no moto de"
(The Conditions of Peace in North East Asia-' Under Post-Cold-War Global War Against Terror) Kinhide Mushakoji, Song So, Shuji Matsuno, eds., Tohoku Asia eno Teigen' Senso no Kiki kara Heiwa Kouchiku (Proposals for an Age of North-East Asia: From War and Crisis to Peace Building) Heibon-Sha, 2003, pp. 15-42.
"The World Conference Against Racism^ A Great Failure or a Great Success",
Bernard Founou-Tchuigoua, Sams Dine, Amay A. Dieng eds., Critical Social Thought for the XXIst Century: Essays in Honour of Samir Amin, L'Harmattan, 2003., pp. 289-302.